P5theStageを観てきた

2.5舞台に覚えがあるならペゴステを観て欲しい。

個人的に 2019年で一番面白かった2.5d作品に躍り出てしまった作品です。本日はベタ褒めblogになります。

 

…ただ、小南くんのファンだけはブチ切れても許される。

 

- - - - -

1幕が終わった時に「まだ観ていたい」と休憩に入ることに抵抗を覚えるくらい面白かったです。

2019年に観た芝居の中で2幕の始まりが、話の続きがこんなに待ち遠しかった作品はペゴステだけです。

ペゴステが面白かった理由は明白で単純です。

「舞台上でお話しを全うしている」

これだけ。

 

公演時間内で「お話し」を全うするって実はなかなか無いと思うんです。

最近見た漫画やゲームが原作の舞台作品って「好きで観にきてるんでしょ?」に甘えて、良い雰囲気のラストを迎えれば客が勝手に推察、深読み、考察でシナリオ補完をしてる気がします。

それが面白いって作品も勿論あるんですけれども、

始まった話が終わらなくて山場に辿り着かないまま幕が閉じる作品多くない?つらい。

ビジュアルや原作シーンの再現パッチワークのみで板の上の「お話」はおざなりな2.5も頻繁に見るような気がします。

 

「原作を知っていればおもしろい」そう感じる作品にもよく出会いますが、私は予習が必要なエンタメは「未完成品」であることを強く感じます。

 

P5がパッケージゲームで「ストーリーが既に完結している」ことも要因でしょうか。

2時間35分の中でストーリーが始まって終わるってこんなにおもしろいんだな、て思いました。

 

…言い過ぎました。

ペゴステも主人公の捕縛とか連続事件に挑む佐々木喜英のところは冒頭だけでその後全く触れなくなりますね。「今回はやらない」に振り切ったことを体感で納得できちゃったということにします。ベタ褒めブログだから。

 

- - - - - - 

鴨志田パレスまでしかやりません。

2時間35分を掛けて鴨志田パレスまで!

ストーリーネタバレをザッと読んで観劇に挑んだ私にもこの進捗が非常に遅いことはわかります。

というか、喜多川祐介のシナリオに進まないことに本当に驚きました。

あのキービジュアルで、ランブロで、祐介のシナリオに進まない!?小南氏のファンのメンタルは大丈夫なのか?

 

私は彼のファンというわけではないので、面白い面白いとストーリーを追って観ていたら小南氏が一幕に全然出てきてないことに二幕が始まるまで気が付きませんでした。

なんなら「私コミナミくん見逃した?」とすら思いました。

 

小南氏の出番は体感2秒…いやもう少しはある、かもしれない。

カテコでお辞儀する姿がめちゃめちゃ格好付けてるので小南氏の見所はカテコのお辞儀…それと次回予告。小南氏のファンのメンタルは本当に大丈夫なのか?!

(21日マチネの塩谷氏のカテコ挨拶でアンサブルの皆さんの方が「小南氏より台詞ある」と揶揄されてました。小南氏のファンの皆さんにはメンゴですが、めちゃめちゃ笑ってしまった)

 

小南氏の出番は悲しいほど無いですが、鴨志田パレスまでしかやらないのでたっぷり時間を掛けてシナリオを進めていて…かと言って余計な事を組み込んでシナリオを冗長にしてるという事もなく。

観ていてストレスに感じることが一つもなかった。

きっとこのゲームは凄く面白いんだろうな、と思いました。こんなシンプルな感想に着地するなんて…でも敢えて言うことが無いくらい、面白かったんです!

 

- - - - - -

映像演出が凄く良かったです!

客電全部落として全面スクリーンで流れる映像は集中を高めてくれました。ベルベットルームもカッコイイ、パレスの映像もチープと言えばチープなんですが、凄く「スチル」て感じでした。

単純に映像も音楽もカッコイイ!

(♪テテンテテンテテンテテンテンテンがポルノのミュージックアワーのイントロみたい、て思うのは私だけかしら)

 

映像の演出って3.0次元にいる俳優陣と2.0次元の「絵」が同時に存在してて、2.5次元という繊細な境界を描くのにミスマッチだと思うことが私はしばしばあるのですが、ペゴステに関してはゲーム画面が再現されているような趣を強く感じるものになっていて、良かったと思います。 ペルソナとかふわふわしてるだけなのが逆にいい。

 

あ、でも一番キメのシーンである、カモシダアスモデウススグルへの攻撃の映像はちょっとダサかったな…ここだけは映像より3.0次元の俳優たちのアクションの方が100倍格好良かったです。

 

- - - - - - - -

主人公が受けている理不尽、パレス、ペルソナ、竜司、鴨志田の傍若無人、高巻杏、バレー部員達の絶望と失意…本当に1回の観劇だけでわからないところが一つも無かった。

初見、一見さんに非常に優しいシナリオになっていました。

ペルソナを何も知らなくても面白いから是非観に行った方が良いと言える作品でした。最近そんな2.5が他に有ったか?!

 

- - - - - -

日替わりシーンも本当にみんな冴えていて楽しかったです。

牛丼屋の日替わりで

「コープがあがった!竜司はバトンタッチを覚えた!」と塩田氏が言い出した時に見えないメッセージボックスが見えました。

 

映像に絶対に残らないと思うので備忘として書いておきますが21日マチネの竜司のコードネーム「it's Small World」「エレクトリカルパレード」は塩田 康平氏の動き含めてめちゃめちゃウケた。♪てててーてーてーてててーてーてー…この日替わりは絶対に円盤に入らない!良い回に入った!と思いました。

杏ちゃんのコードネームにも「アンパンマン」「赤い彗星 シャア」と版権!版権!!

昨今の「面白くないけど日替わりに挑む気概を評価して気を使って笑ってます」みたいなヌルいことがありませんでした。

- - - - -

ペゴステは褒めるところしか無いのであんまり書くことがありません。

でも私は2019年に観た2.5で一番面白かったと思います。まぁチケットが取れなくて観れてない作品もたくさんあるけどな!エーステとか!

 

正直、2019年を締め括る観劇にしたかったんですけど…ドラマダを観に行かなきゃいけねぇんだよなぁ…。