映画刀剣乱舞を見てきた

舞台挨拶回に会社をサボっていこうと思っていたのですがチケットが取れなかったので「早めに観に行きたい」とは思いつつ観に行く予定は決まっていない、しかしムビチケだけは手元にある。みたいな感じでした。たまたま初日の内に最寄りの映画館で観ました。

結果的に初日に観て良かったです。
もうさっさと言ってしまうと\\クリカラゴウだ!//のネタバレを喰らわなくてよかった。
「言えない〜>< 早く見てー」「あのキャラ…あ、まだ見てない人には言っちゃいけないヤツだった!」とか味わわなくて良かった。
君とはマリーゴールド(2018年のクソ舞)で遭ったな?という感じ。

映画の内容の話の前に、倶利伽羅江の話を済ませてしまおうと思うんですけど、もしもこれが推しの俳優の登用だったら嫌だっただろうな、て思いました。ここで好きになっても何を推せば良いのかわからないのがちょっと辛い。
原作実装されていないから愛そうにも偶像は存在せず、ネタバレ控える感じの空気で推しの演技も褒められず…あ、ツラ。
取り敢えず出演する事が決まった時点で「???:土屋神葉」とかにしといてくれていたら「太田基裕役かな?」とウィットに受け取って楽しみに出来た気もします。
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結論としては、私は普通に楽しく見ました。
なんか特撮(ニチアサ)の映画版みたいでした。
時間遡行軍が攻撃を受けるたびに体から火花散らして後退りとかしてたら更に趣深かったと思います。
ところどころのちょいダサCG映像とか、カメラワークとか靖子にゃん節って感じのシナリオとオチとか。
突然始まる紙芝居みたいな映像表現とか「その時歴史が動いた」って感じ。
私は刀剣乱舞という原作ゲームで遊んでいるし、刀ステを観てきたし、鈴木拡樹氏もその周りの俳優も「知っている」という前提が整っていたので「この界隈の作品の一つ」としていつも通り楽しみました。

この「いつも通り」という点が大事で。
何も知らずに観たらこの映画は面白かったかというと特別に誉めるほどは面白くは無いとも思いました。線引きは大事だと思う。
「特別に面白くは無いけど、憎むほど酷くもない」そういう邦画の一つだと思います。
刀剣乱舞(刀ステ寄り)を見たくて行くなら楽しい映画で、面白い邦画と聞いて行くと面白いのか面白くないのかもよくわからん、て感じかと思います。八嶋智人が出てた、てなりそう。

取り敢えず、私は楽しかったので楽しかったことの話とか書き残そうと思います。
私は考察とか全くしませんので、見てきた通りのことだけ書きます。
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「私は鈴木拡樹のファンです」と言ったらもう終わってしまう気もするんですが鈴木拡樹氏をたくさん大画面で見ることが出来て楽しかったです。
しかもこの姿(三日月宗近)の鈴木拡樹氏とはもう3年くらい付き合ってきたので見慣れているし、見慣れた鈴木氏を大画面で見られるんだから嬉しくて楽しい。安上がりなオンナです。
鈴木氏は「常に鈴木拡樹だと分かる」ところが魅力というか、言い方を変えるとどんな衣装もウィッグも殺してしまうタイプの俳優さんだと思います。
そこを演技のテクニックでそのキャラクター(役)としか思えなくさせるのがお上手で2.5d化の鑑のような俳優だと思ってます。
今回も「三日月宗近、めっちゃ顔が鈴木拡樹」と思ったんですが、芝居してる時は「めっちゃ三日月宗近の鈴木拡樹」と思ったのでこういう所が本当に好きです。
映画刀剣乱舞における鈴木拡樹氏の魅力で殺陣の話は他所で死ぬほどされてると思います、その通りです。殺陣も良い。生で観ると更なり。なのでまぁその話はいいや。
表情(の芝居)が、柔らかかと思えば鋭利にギラギラしていたり、傷ついている時は燻んでいたり、カメラが寄りになると鼻筋がスッとしてて素敵とかたくさん見ることが出来て楽しかった。
でも全部が嘘っぽい感じもあったりして、そういう所が鈴木拡樹氏の三日月宗近は好きです。胡散臭いのが良い。good。サイコー。

映画の話なんですが、こんなこと言うと台無しかもしれないんですが「三日月宗近を特別扱い」ってもうさすがにお腹いっぱいです。よくある、と言わざるを得ない。アイコンだから仕方ないか。
でももう本当にお腹一杯で三日月が思わせぶりなことをして周りがそれに振り回される展開自体には「またか」と禁じ得ません。

展開に沿うと本能寺への出陣で不動行光が光っていましたね。
でもこれ刷り込みが既に完了していてるから、というところが大きいと思います。
刀ステ初演でギャンギャン吠えて迷惑を掛けまくった不動行光を知っているから「不動くんのメンタルが心配」とか「不動くんが成長してる!」とか此方で勝手に緊張感を高まらせてしまうんですよね。凄く楽しかった。
椎名鯛造氏の芝居が上手いので「上手ェなぁ」てひたすら思いました。とにかく芝居が上手ェんだわー。不動行光の感情の機微を絶妙な表情で表現していると思います。身体能力も高くて見応える。

導入部分なので凄く集中して見てたんですが、どうしても「鈴木さん素敵」という気持ちが挟み込まれてしまって土足厳禁注意する鈴木さん素敵!とかお前達にはここを頼む鈴木さん素敵!とか信長の御前を失礼致す鈴木さん素敵!とかなっちゃう。

粗筋でいうと信長は本能寺で死ぬはずが死んでないー任務失敗か再出陣〜、という「せやな」みたいな展開が続くんで安心して見ることが出来るのが良いところですね。
鶯丸と三日月が内緒話をしているの聞いてしまった日本号には「折られる…?」くらい思ったんですがそんなことはなかった。
信長と光秀の下りでビックリしたのは馬が出てきた時ですね。その夜の山の中で馬。

三日月・山姥切(薬研・骨喰)・長谷部(日本号)にチームが分かれてからは、目的がはっきりしていて「わかりやすい」という点で長谷部チームの動きが見やすかったです。長谷部は素直に頑張ってる。
三日月は結局何をどうしたいのかわからないし、山姥切たちは自然光の眩しい河原でキャンプしてて全然慌ててないので呑気でわからん。
しかしこの呑気チーム、画が良い。
決して誤解されたくないので念押しするんですが、私は北村諒くんのファンではありません。
本当に人間性というか人格と素行とか「何も知りません」と常に言って触れたくない、そういう俳優さんとして位置付けています。実際何も知りませんけど。

ただ本当に顔面が良い。

ツラが良い男が自然光の下で白いワイシャツの襟元をはだけている、という状況が良い。
北村諒くんのファンでは決して無いということを絶対に誤解されたくないのですが、すごい画が良かった。画の良いシーンNo. 1だった。ファンにはならない。

ファッションに自信のない若手俳優の皆さんはワイシャツと黒いパンツで毎日を過ごして欲しい。いや、毎日とは言わない。舞台観に行って演者と写真撮る日だけは白いワイシャツと黒いパンツ一丁で出掛けてくれ。
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もう細かいシーンは薄らぼんやりしてきてしまったので思い出せる範囲で箇条書きします。

・秀吉
天下取れるかもって思ったら獲ったほうがいいよね。
私はこういうのを「裏切り」とは思えないです。
信長が生きてた頃には忠義を尽くしていたから厚い信頼を得ていたのだし。秀吉にとって信長は一度死んでそこで終わっていたんですな。そういう気概、嫌いじゃない。

・安土桃山城
天守閣まで上がったり降りたりって大変じゃないのかな、とアホみたいな雑念が拭えない自分が悔しい。

・重症の三日月
ついに真剣必殺してしまうのか?!(このついに、という感覚が既に刀ステに飼い慣らされたそれ)とワクワクしましたが全然暑くも本気にもならなかった。スローリーな画面にちょっと笑ってしまった。
一度折れてお守り発動、とかもなかった。折れる展開に期待しすぎている。

・三日月に投げられた回復アイテム
弊本丸には実装されていないあのピンクのドリンクはpopソーダのフルーツパンチだと思います。
幕内弁当を投げる、とか無理だったか。お弁当広げてたらきっとちゃんと手を合わせて「いただきます」て言うよね、鈴木拡樹宗近は。

・本丸襲撃
見たことあるやつ。
男士達は桜とともに湧いて出ることが多いんですが
なんで時間遡行軍はいつも物理的に空から降ってくるんでしょうね。

本当にどうでもいい話なのですが、弊本丸は2205年のマンションの一室という想定で運営しております。ドラえもんより未来の時代設定ですから。
馬とか畑仕事とか全部VRです。燭台切光忠の言う「料理」はレンチンです。
そういう本丸を想定しているので、舞台とか映画とかミュージカルとかで本丸がやたら日本家屋っぽい本丸で共通してるの不思議です。
それにしても取り敢えず本丸を地下に建設するとかすれば良いのにと思います。ポップ地下室とかあるでしょ?(ポップ地下室がわからない人は映画ドラえもんのび太と竜の騎士を見てね)
襲ってくれと言わんばかりに目立つの、良くないと思う。
でももしかしてリゾート開発跡地とかに本丸が建設されていたとするなら…ちょっとそれは愉快。

・大太刀を押し投げ飛ばす三日月
投げ飛ばされてきた大太刀のことしか思い出せないのですが鍔迫り合いとかありましたっけ?
一騎打ちみたいになった時はおお!と感嘆したんですけどその後高いところから落ちてきたシーンでは大太刀に「災難な…」と思いました。

審神者のペンダント
カラータイマー。弊本丸には支給されてないです。

審神者の代替わり
弊本丸はそんな制度導入しておりません。
ゲームが「あなたは〇〇人目のこの本丸の審神者…」と始まるタイプだったらまぁ普通に受け止めたんですけど聞いたこともない設定を話し始める鶯丸には「今なんておっしゃいました?」という気持ちが先に来てしまいました。

・本丸にいた刀ステと同じキャストの男士のカメオ出演
うすらぼんやりの画面でもわかる杉江大志氏に感動した。
うすらぼんやりなのに、絶対杉江氏の鯰尾だと確信が持てるのが凄い。そういうところが杉江氏の魅力だと思ってる。

・幼女審神者
この登場、靖子にゃんって感じ。
個人的にはダダ醒めるオチでした。なんで女児。
時間遡行軍と戦うために顕現してきた刀剣男士に「子守」をさせるのってどうなんですかね。
弊本丸だったら労働組合が立ち上がって訴えが起きそうです。
達磨を落とす長谷部を見るためのこの女児就任だとしたら仕方ない。
ただ、幼女を背負う鈴木拡樹氏に「実は結婚をしていて子供もいて最近の悩みは小学校選び」とか言われたら…あり得る!とか思いながら見ていました。

西川貴教
いっそ西川貴教のライブシーンに男士がいる、くらいのPV(ED)作ったらよかったのに。ていうかもう出演してしまえばいいのに。
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書くのに疲れてしまったんでもう終いにしようと思うんですが、ツイッターで見かけた「三谷幸喜脚本の刀剣乱舞」を私も見てみたいです。
題材的に仕方ないのかもしれないですが刀剣乱舞って「時代劇」が多いので食傷気味です。
殺陣は現場で見るので殺陣以外の芝居で楽しみたい。
あと本当に「万人が見て面白い作品」になって欲しい気持ちもあるので。

ムビチケが未使用なので、タイミングが合えばもう一回観に行きたいなと思います。